浮気
自転車タイヤの空気を入れるのを
すぐ忘れてしまう!
家にもDOCKにも置いてあるのに
DOCK近くの自転車屋のおじさんに
いつも入れてもらっている。甘えている。
チェーンをダメにした時に
タクシーで運んで直してもらった。
そこからいつもお世話になっている。
おじさんはシャイだから会話は弾まないけど
真っ黒な手で自転車、バイク、タイヤに
埋もれてもくもくと作業している姿が
たまらない。
その手は長年の匠の手だから
洗っても完全には落とせない黒さ。
おにぎり握ったらどうなるんだろ
って毎回思う。
でも、不思議とすごくかっこいい。
そんなおじさんを一方的に浮気するかの様に
今日は、いつもの通り道で気になっていた
違う自転車屋に行ってみることにした。
私:こんにちはー!すみません、
空気入れてもらうことできますか?
おじさん:いや、でけん。(できない)
私:(;゚Д゚)(;゚Д゚)
あ、空気入れはやられてないんですね!
おじさん:いや、うちで買った自転車ね?
私:いえ、違います。
ここで買った自転車じゃないとだめですか?
おじさん:(無言)
私:あ、じゃあいいです!
おじさん:ちょっと待たんね!
私:あ、大丈夫です!他あたります!
おじさん:ほら、そこのば(空気入れ)取って
自分で勝手に入れるとたい!(激おこ)
私:大丈夫です!!ありがとうございます!
退散。
想定外過ぎてびっくりしすぎた。
激おこの隣りで空気入れる
度胸ないし、ましてや粗相でもして
噴火させるわけにいかない。
退散後、走りながら今度は笑えてきた。
もしかしておじさんは忙しくて
手が離せない状態だったのかも。
しかも、ココで空気入れるのは
皆さんセルフなのかもしれない。
パターン①
私:こんにちはー
空気入れてもらってもいいですか?
おじさん:いや、でけん。
私:忙しいのにすみません!
自分で入れますのでお借りしてもいいですか?
おじさん:よかよー。そこのば使え!
私:ありがとうございます!
あ、でもこの空気入れの使い方
わからないんで教えて下さいー♡(女子風に)
おじさん:しょーがない。やってやる。
私:お忙しいのに、すみませーん!
ありがとうございまーす!
助かりまーす♡テヘ(女子風に)
こんな可愛らしさが必要だったのだろうか。
それともへこたれない精神や粘り強さ?
パターン②
私:こんにちはー!すみません、
空気をいれてもらうことはできますか?
おじさん:いや、でけん。
私:WOW!そんな事言わずにー!
そこをなんとか!お願いしますよー!
おじさん:うちで買った自転車ね?
私:NOー!!残念ながら、違うんですが!
でも、そこをなんとか!お願いしまーす!
いい?だめ?いい?やっぱだめ?
お願いしますよー!おじさーん!
おじさん:持ってこい!
私:ありがとうございまぁぁす!テヘ♡
こんな風にしつこくコミュニケーションを
とったほうが上手くいったのだろうか。
パターン③
勝手に自分でやれ!って怒鳴られた後
図太く、ニコニコして
ほーい!あざまーす!ラッキー!って
勝手に自分でやればよかったのだろうか。
結果、一方的な浮気が未遂に終わり
いつものおじさんの元へ。
当たり前にやってもらっていることは
当たり前じゃない。
いつもありがとうございます!
ありがとうの気持ちをオロナミンに込めて。
もう浮気しない!!